看護職のウェルビーイングとは

今回は看護職のウェルビーイングについてお伝えします。

ウェルビーイングとは、肉体的にも、精神的にも、社会的にもすべてが満たされた状態です。(WHO憲章を参考)

いわゆる絶好調の状態で、看護職に限らず生活していく上において非常に重要なものです。

日本看護協会HPに掲載されている看護職の倫理綱領第12項にもウェルビーイングの重要性に関して記載があります。看護を提供する看護職自身のウェルビーイングの向上が重要であり、それが質の高い看護の提供へとつながるとの記載があります。

では、看護職のウェルビーイングの実態はどうなのでしょうか。

看護職は、医療の第一線で患者さんのケアに取り組む貴重な役割を果たしています。実際にはウェルビーイングが満たされて働いている看護職もみえます。しかし、その一方で、看護職は長時間勤務や夜勤、身体・精神的な負荷、感情労働によるストレスなどによるメンタルヘルスへの影響が深刻化しています。また、どこの医療機関も慢性的な人員不足に陥っており、その原因である離職はメンタルヘルス不調によって起こっているケースもみられています。

また、残念なことですが、厚生労働省が発表している精神障害の労災補償状況において、職業別にみると、看護職は請求件数も支給件数もここ10年以上、ほぼ毎年ワースト3に入っています。

ここからは看護職のウェルビーイング向上を妨げている、ストレスやメンタルヘルスについて考えてみます。

看護職のストレス要因について

看護師が直面するストレス要因は様々なものがあります。労働の分類という観点から考えてみます。

  • 看護職の頭脳労働(頭を使うもの):多重業務 優先順位の判断 医療安全 看護過程 フィジカルアセスメント 臨床推論 医師の指示の解釈や判断 医師への報告内容など
  • 看護職の肉体労働(体を使うもの):不規則な勤務体制 体位変換 おむつ交換 移動の介助 入浴介助など
  • 看護職の感情労働(仕事上で意図的に感情をコントロールする):職場の人間関係。患者や家族、他職種との関係性の構築。場面の例として、死の場面に直面したあとに、他の患者へ笑顔を作って対応する。ミスをしてしまった、先輩や他職種から注意などを受けたあとに笑顔で患者に接する。など

このように、看護職には頭脳・肉体・感情労働の全てが当てはまり、疲労しやすくメンタルヘルス不調を来しやすい職業であることが分かります。また、健康や生命に関わる仕事であり、責任の重大さのプレッシャーが常にかかっている中で仕事をしています。

メンタルヘルスへの影響

長期間にわたるストレスは、メンタルヘルスに悪影響を及ぼします。一昔前はメンタルヘルス不調=軟弱のようなイメージがありました。しかし人間はだれでも持続するストレスには耐えられないことが科学的にも言われており、心身に様々な障害が発生しやすくなります。また、仕事へのモチベーションの低下や、離職率のさらなる増加も懸念されます。

ストレス管理と自己ケアの重要性

看護師がメンタルヘルスを維持するためには、適切なストレス管理と自己ケアが欠かせません。定期的な休息やリラックス、運動、そしてストレス解消のための趣味や興味を持つことが重要です。また、職場内でのサポート体制や専門家との相談も効果的です。看護職はストレスが多い職業であり、組織として看護職へのメンタルヘルスへのケアが行われることが必要ですが、そのような取り組みを行っている施設は極めて少数です。このことは日本看護協会のHPにも記載されています。

まずは、自分で実践可能なストレスの管理が重要となります。

今回お伝えしたのは、過去に行ったストレスやメンタルヘルスのセミナーの内容を参考にしております。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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