看護とストレス・メンタルヘルスについて
看護職はストレスが多い仕事
看護職はストレスが多い職業です。そのために近年、ストレスやメンタルヘルスへのケアが高まってきています。ストレスが蓄積すればメンタルヘルス不調を来します。
看護職がストレス過多な理由を考えていきます。
責任が重大
看護は健康や生命など、尊いものに携わる職業です。素晴らしい職業であり、やりがいにもなりますが、責任は重大で、常にプレッシャーがかかった状態で仕事をしています。
人間は誰でもミスをします。どんなに経験が豊富でも、知識があっても、人間である以上は必ずミスをします。これは普遍的な事実ですが、医療現場ではミスは許されないという矛盾した現状があります。
頭脳労働・肉体労働・感情労働の全てを伴う
労働の分類として、頭脳労働・肉体労働・感情労働があります。看護の仕事はこれら全てに当てはまります。
頭脳労働は、頭を使う仕事です。看護の仕事では、緊急性や優先順位の判断・フィジカルアセスメント・臨床推論・指示の解釈・医療安全などが当てはまります。
肉体労働には、不規則な勤務・体位変換・移乗の介助・おむつ交換などが当てはまります。
感情労働とは、仕事をするうえで意図的に感情をコントロールすることが必要な仕事です。例えば、死の場面に遭遇した後に、別の患者対応をする場合などには、笑顔を作るなどの意図的に感情をコントロールする必要があります。
年々仕事が増えていく
医療の高度・細分化、医療安全の強化、加算取得などによって、看護職の仕事は年々増えています。記録量の増加、医療安全の確認作業や加算関連の業務と加算に関連した書類整理などがあがります。このような業務が増えることで、ベッドサイドへ行く時間は削られていく訳ですが、それによって看護の仕事でも特に重要な観察する時間が減ります。
観察する時間が減れば、異常を早期に発見出来ないことにつながってしまいます。
まとめ
以上の理由より、看護職はストレスが多いことが分かります。厚生労働省が提示している、仕事が関連した精神障害の労災請求件数・支給件数共にワースト3位内に入っていることもその裏付けになります。
ストレスの原因は上記以外にもあります。慢性的な人員不足や人間関係などです。
看護職を続けていくには、ストレスマネジメントやメンタルヘルスケアがとても重要です。
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