訪問看護で使えるフィジカルアセスメント①
訪問看護で使えるフィジカルアセスメント①フィジカルアセスメントのコツ
医療機器が乏しい在宅医療でも使えるフィジカルアセスメントについてお伝えしていきます。
今回はフィジカルアセスメントのコツについてです。
目次
フィジカルアセスメントとは?
フィジカルアセスメントとは、分解すると、フィジカル=身体・アセスメント=評価となります。様々なスキルを用いて情報を収集し、それらから患者に必要なこと、問題となっていること、起こり得る事などを考えて実践につなげていきます。
どこか一つの行為を抜き出してフィジカルアセスメントというのではなく(例えば聴診など)、上記の一連の過程をフィジカルアセスメントと捉えることが重要です。
フィジカルアセスメントに必要なものは?
フィジカルアセスメントは、フィジカルイグザミネーションを使って情報を収集し、論理的思考を用いて組み立てます。
よく、フィジカルアセスメントの本には、フィジカルイグザミネーションの事や病態の事が書いてあります。そのようなテクニックや知識は必要ですが、そこから考える方法(論理的思考)ができなければ、正しいアセスメントはできません。
論理的思考はあまり看護の本に書かれていませんが、これは重要なポイントです。
フィジカルイグザミネーションとは?
フィジカルイグザミネーションは、問診・視診・聴診・触診・打診の5つです。
問診:症状、既往歴などを聞きます。症状があれば、どこが・どのように・いつから・どのくらいかなどの視点で情報を収集します。
視診:目で見て情報を収集します。
聴診:耳で聞く、または聴診器などを用いて情報を収集します。
触診:触ることで、情報を収集します。(冷たい・暖かい・冷汗があるなど)
打診:打診法を使って情報を収集します。
論理的思考とは
論理的思考(ロジカルシンキング)とは、なんだか小難しいですが、ざっくり言えば「しっかりと筋道を立てて考えていくこと」です。
論理的思考を分かりやすく図にしたものがあります。(ピラミッド思考法)
例えば「患者には〇〇が必要」と結論(結論というとかたいですが…)を出した時は、必ずその理由があります。またその理由は事実(情報)に基づいています。
事実➝理由➝結論がしっかりとつながっているのが論理で、このような考え方を論理的思考と呼びます。
ちなみに理由が三つあるのは、一つよりも三つあるほうがより根拠が増す、説得力が増すためです。誰が考えてもしっかりした理由であれば一つでも構いません。
ピラミッド思考を用いたフィジカルアセスメントの例
ピラミッド思考を用いたフィジカルアセスメントの例をあげます。
例えば、「患者には気管吸引が必要」と考える時は、必ず理由があります。理由は事実に基づいています。
正しくアセスメント(論理的思考が出来ているのか)は、なぜ!?を考えると分かります。
「結論➝なぜ?➝理由➝なぜ?➝事実」が正しくつながっていれば、論理は成り立っており、正しいアセスメントとなります。
ちなみに、聴診の正しい方法は?副雑音は4種類位あるけど、聴き分けは?などは、よく本に書いてありますが、これは知識やフィジカルイグザミネーションのテクニックが必要になります。
まとめ~フィジカルアセスメントのコツ~
ここまで、フィジカルアセスメントについて説明してきました。
まとめて、フィジカルアセスメントのコツを示します。
正しくアセスメントを行うには、この3つが必要になります。
もう一度強調しますが、フィジカルアセスメントの本には書かれていない論理的思考がポイントです。
論理的思考について書いた記事もありますので、是非読んでみてください↓
最後までお読みいただきありがとうございました。
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