簡単に理解できるガス交換の仕組み∼認定看護師のブログ~

簡単に分かるガス交換の仕組み

本日は肺で行われるガス交換についてです。

ガス交換とは、血液中に肺から酸素を取り込んで、血液中の二酸化炭素を肺へ移動させて体外へ吐き出す事です。実際に酸素と二酸化炭素の移動が行われるのは肺胞という一番細かいレベルの肺です。

ガス交換がおこなわれる3つの条件

ガス交換が行われるには、ある条件を満たさなければなりません。その条件とは、➀換気があること(肺の中に空気が出入りすること)➁血流があること(肺胞に血液が流れていること)➂拡散(酸素と二酸化炭素が血液内と肺胞内の間で移動すること)この3つがあることが条件です。

➀肺の中に空気の出入りがない(換気)がない場合は、血液内に取り込む酸素もありませんし、血液内から肺胞に移動した二酸化炭素を吐き出すこともできません。

➁肺胞の周りに無数の毛細血管がありますが、この血管に血流がなければ、肺胞から酸素をもらったり、二酸化炭素を渡すこともできません。

➂酸素や二酸化炭素が血管や肺胞の壁を通り抜けて移動しなければ、ガス交換は行われません。血管や、肺胞の壁は酸素や二酸化炭素が移動できる構造になっています。酸素や二酸化炭素は拡散という原理で移動します。

拡散とは?

ガス交換の3つの条件のうち、換気と血流はイメージできると思います。しかし、拡散といわれると…よく分からないです。

拡散について説明します。

中央に薄い膜がある水槽があるとします。この膜には非常に細かい穴が無数に開いています。この水槽の膜に仕切られた片方には砂糖水を、もう片方にはただの水を入れます。

砂糖はこの膜を通過することが出来ます。水槽の中では、砂糖の濃度を均一にする働きが起こって、砂糖は濃度の高い方から低い方へ移動して濃度は均一になろうとします。

このように物質が濃度を均一にしようとする性質を拡散といいます。

では、ガス交換での拡散とは?

ガス交換における拡散

考え方は先程の水槽と同じです。血液内は膜で仕切られた片方の水槽、肺胞は膜で仕切られたもう片方の水槽、膜は血管と肺胞の壁をイメージしてください。

血液内と肺胞内の酸素と二酸化炭素の濃度の差によって移動が起こります。

静脈内は肺胞内よりも酸素が少なくて、二酸化炭素が多いです。

肺胞内は静脈血よりも酸素が多くて、二酸化炭素が少ないです。

この濃度の差によって、酸素と二酸化炭素が移動します(拡散)

静脈と肺胞内と動脈における、酸素と二酸化炭素の量≒分圧と呼ばれるものを数値で表示します。

例えば、PvO₂(静脈血酸素分圧)≒静脈血内の酸素の量です。

PAO₂(肺胞気酸素分圧)≒肺胞内の酸素の量です。

PvO₂(静脈血酸素分圧)40  PAO₂(肺胞気酸素分圧)100なので、肺胞の中から酸素が血管に移動します。逆に二酸化炭素は、その差が酸素より少なく、約しかありませんが、血管から肺胞内に移動します。

*分圧の単位は省略してます

ガス交換が行われて、流れていく動脈血は、静脈血よりも酸素が多くて、二酸化炭素が少なくなる理由がこれです。

何かに例えると覚えやすいのでいいと思います。

低酸素血症や、高二酸化炭素血症のほとんどは、この3つの条件の中でどこかに問題があります。

まとめ

・ガス交換が行われるには、➀換気➁血流➂拡散が必要である。

・拡散とは水溶液中の物質などが濃度を均一にする現象である。

・正常の状態では、酸素濃度は静脈血<肺胞内・二酸化炭素濃度は静脈血>肺胞内である。

・物質は濃度の高い方から低い方へ移動する性質がある。

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