運動がストレス解消になるメカニズム
コルチゾールがポイント
ストレス解消には、運動がよいと言われています。
実際に、身体を動かしてみると気分がリフレッシュするのは誰もが経験したことがあると思います。
運動がストレス解消につながるメカニズムについて書きます。
そもそもストレスとは、ストレス反応を引き起こす刺激(ストレッサーと言います)が人体に加わった時に起こる反応のことです。
苦手な人に対して「あの人は、ストレッサーだ。」などと言いますが、この場合は、人間関係がストレッサーです。
ストレスを引き起こすストレッサーには様々な物があります。
物理的なストレッサー(熱い、寒い、うるさいなど)や社会的なストレッサー(人間関係や社会情勢の変化など)心理情緒的なストレッサー(怒り、不安、緊張など)身体・生理的なストレッサー(痛み、不眠、疲労など)の4つに分類されています。
人は毎日ストレッサーにさらされて、程度の差はあるもののストレス反応を起こしています。
つまり、社会で生活していれば必ずストレスを感じることになります。
ストレスを感じる場面で多いのは、やはり仕事関連によるものです。
厚生労働省の調査では、仕事になんらかの心配や、不安を感じている労働者は約6割という結果が出ています。
具体的には、男女共に人間関係に関連したストレスが、最も多いという結果が出ています。
言わずもがな人間関係のストレスは仕事の永遠のテーマとも言えます。
その他にも、仕事量やその責任、過重労働等にストレスを感じているという結果が出ています。
仕事以外でも、社会生活には様々なストレスがあり、ストレスを無くすというのは、非現実的と言えます。
そこで、溜まってしまうストレスは適宜解消する事が非常に大切な事となります。
ストレス解消方法は、個々それぞれ持っています。
美味しいものを食べる、趣味に没頭する、買い物する、カラオケに行く、整体に行くなど様々です。
ストレスが溜まっている状態とは、疲労感を感じる、身体の不調がある、眠れない、疲れがとれない、集中力がない、やる気が出ないなど様々です。
これらの症状を引き起こすのには、ストレス反応が影響を与えています。
ストレス反応とは、本来はストレスから身体を守る為に備わっているものです。
具体的には、神経系、内分泌系、免疫系というメカニズムが連携して身体の機能を正常に保とうとします。
ストレス反応について勉強すると、必ずホルモンが出てきます。
アドレナリンやノルアドレナリン、コルチゾール等です。
その中の抗ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールに焦点を当ててみます。
コルチゾールは副腎皮質と呼ばれる、左右の腎臓の上部から分泌されます。
コルチゾールは、ストレスが加わった時に身体にカツを入れるような働きをします。
朝眠い状態から、目が覚めていくのはコルチゾールが活動するために分泌される為です。
その後コルチゾールの分泌量は段々と少なくなり、夜にはほとんど分泌されなくなります。
要するにコルチゾールは覚醒させたり興奮状態を作ります。
この作用は、頑張りが必要な場面などでは有益に作用します。
しかし、身体が常に興奮状態になれば、夜も覚醒して眠れなくなります。
この状況が、ストレス過多=コルチゾールが身体に多い状態です。
コルチゾールが多い状態が続けば、いつか身体は悲鳴をあげてしまいます。
身体はずっと興奮状態なので、眠れない、疲労がとれない、やる気が出ないなどの症状が出てしまいます。
コルチゾールがどんどん分泌されて、枯渇したのが副腎疲労と呼ばれる状態です。
この状態は逆に、必要な時にコルチゾールが十分に出てくれません。
コルチゾールは必要な時に分泌されないと、身体はうまく機能しません。
一方で分泌が低い状態もなければ(通常は、リラックスしたときや、夜睡眠するときなど)身体を休息させることが出来ません。
話を運動に戻します。
運動には、ストレスを解消する効果がありますが、その一つに運動はコルチゾールを減らす事が研究でわかっています。
運動中には、むしろコルチゾールは増える様ですが、運動後には運動前よりもコルチゾールが低下する事が分かっています。
運動を習慣化した場合には、コルチゾールが平均して少なくなる研究結果もあります。
運動による適度な疲労は、睡眠の質を高めます。
睡眠も運動と同じくかなり有効なストレス解消方法です。
これを知ると、ストレス解消だけでなく、健康のためにも運動するしかなくなります!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました☆